LEGLABO 講師ブログ
最近路上で自転車を乗る人の中に、手旗信号?をする人をちらほら見かけるような気がするのですが、気のせいですかね??
以前は手旗信号する自転車乗りと言えば、布教活動をしている白人の青年ぐらいしかいなかったように思うのですが、この自転車乗りの手旗信号は(実際にイギリスに暮らしてやってみると)とても良い習慣ではないかと私は思うわけです。
日本でも近年、自転車と歩行者との重大事故の増加に伴い、自転車乗りに対する交通ルールの徹底がなされようとしており、自転車専用レーンなども場所によっては少しずつ増えてきているように思います。
因みにイギリスでは、自転車は基本的に車道を走らねばなりません。が、これだけを伝えてもあまりイメージがわかないかと思うので、つまるところ、自動二輪と同じ扱いということです。ですので、例えば、国道2号線を走っているとして、右折する際にはある段階から右車線を走らないといけないようなことも普通にあり、この車道のど真ん中を他の自動車に挟まれながら走るというのは慣れるまではかなりビビるわけです。
であるわけで、方向指示器のない自転車の場合、必然的に手旗信号をして他の自動車に自分の進路方向を明確に示す必要があるわけです。日本人ドライバーで、曲がる直前に方向指示器を出して曲がっていく人がいますが、あれを自転車でやると普通に死ぬ危険性があるわけで、手旗信号一つとっても文字通り「必死」でやるわけです。別に統計があるわけではないのですが、私が観察した結果自分でも取り入れていたので言うと、手旗信号はだいたい曲がる行動を起こす前に3〜4秒ぐらいやって自分は今から「曲がるで!orレーンを移るで!」という意思表示を周囲に示すわけです。3〜4秒ってやってみたらわかると思いますけど、結構長いですよ?でもそれぐらいやらないと怖くて進路変更はできません。
また、もう一つ日本的な感覚からすると、2号線の右車線をママチャリで必死に漕いでいる姿をイメージされるかもしれませんが、私の暮らしていた町では基本ママチャリというものは存在せず、だいたい変速が20段以上のスポーツ仕様の自転車がメインです。老いも若きもそのスポーツサイクルを乗り回すわけです。ですのでなおさらのこと自転車乗りが交通法規を無視すると、路上はもはや無法地帯となってしまうわけです。
一方、周囲のドライバーも自転車乗りの存在は意識してくれており、自分の前を走っている自転車に対してある程度の理解は示してくれますので、あおってきたり、危険な運転は普通はしない人が大半です。
とは言うものの、中にはおかしなのもいますので、うしろからあおってきた車の運転手に少年が暴力を振るわれたとか、あるいは、自転車に乗っていたアジア人に対して人種差別的な発言をはきながら追い越しざまに古いラジカセを投げて転倒させたとかといったニュースも聞くわけで、そういう意味では日本のように午後10時も過ぎた夜中に塾帰りの中高生が普通にスマホ片手に自転車をこいでいる姿を見ると、日本の治安の良さをしみじみと思うこともあるわけです。