LEGLABO 講師ブログ

いろいろなパターン

以前、進学塾や学習塾で英語指導をしていた時と比べて、自分の英語指導で一番大きく変化があったなと思うのは、生徒の英語力向上に効果があるなと思ったことに関しては、四角い頭を丸くして極力何でも取り入れていこうという柔軟性が出てきたことかな?と最近思います。自分で言うのもなんですが…(-_-)

こう思うようになったのはもちろん留学でTESOLを学んだことも影響しているとは思うのですが、むしろ帰国してから英語で悩む生徒をケースバイケースで見ていく中で色々と思うところがたくさん出てきたからかもしれません。その中で、特に最近強く思うのは、長期スパンで英語指導を捉えた場合、帰国子女に限らず、やはり「オーガニック」というか「生の英語」、いわゆる日本人学習者向けに手を加えられていない英語に数多く触れてきている生徒は強いなということです。

とは言うものの、こういうオーガニックな英語に数多く触れてきたけれども「英語が苦手だ」と口にする生徒は実は決して少なくはないのです。どういうことか?

そういう生徒というのは、要は大概の場合において現行の英語テストという物差しでは点が取れないというだけなのですね。ですので、本人は英語ができないと思っているものの、指導者側から見ると普通に英語ができている、と。こういう場合は「全然心配せんでええよ」と言ってあげてます。ただ、こう言うと、親御さんからしたら「生の英語もいいけどやっぱりテストの点が取れないと不安よね…」と思われかもしれないのですが、実はこのパターンで英語が苦手だと思っている生徒の「英語力を上げる」=「現行の英語のテストで点数を上げる」こと自体は実はそれほど難しくは無いわけです。

一方で、いわゆる旧態依然の文法中心で指導を受けてきた生徒で、それでボロボロになってしまった生徒が「英語がわからない」と言っているケース。こういう生徒を救うには同じ文法中心のアプローチではまず十中八九うまくいかないです。そしてそれよりもさらに厄介(失礼!)なのは文法中心とは言わないものの、生の英語に触れずしてそこそこまで英語のテストで点数が取れるようになってきて、そこからさらに上へと成績を上げる際に壁にぶち当たっている生徒のケースです。このパターンの生徒の場合、最初のパターンの生徒(生の英語に結構触れてきたけれども英語に苦手意識のある生徒)と比べると、なかなか一筋縄ではいかないケースが多いわけです。で、そういう場合にいろいろなやり方を試してみるのですが、結局のところは生の英語に大量に触れさせることが意外と早道であったりするということが最近よく実感することが多いのです。

「英語学習で悩んでいる生徒」と聞くと、「勉強のできない子」というイメージがあるかもしれませんが、それはステレオタイプな見方で、実際はそういった生徒一人一人の基礎学力から意識面(モチベーション)、志望する進路、毎日の学習習慣に至るまで、本当に千差万別です。ですので、下手をすると英語で悩んでいる生徒が10人いれば、その悩みの内容やレベルも10通りの可能性があるわけです。それを一つずつヒアリングしつつ、且つそれを指導にフィードバックしながら、どのアプローチがベストなのかを模索していく過程というのは色々と大変ではあるものの、指導者側としては非常にやり甲斐のある部分でもあるわけです。

これは結構テーマが大きいのでまたちょこちょこと書いていきたいと思います。

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